ネリネの花が咲く頃に

百合不倫相手と別れ、5年後の再会の約束までに自分の感情にケリをつけるまでのブログ。再会は果たされるのか。

痴れ言

 彼女は旦那に愛していると言えないと言う。嘘が下手な彼女のことだ。信じたい、と思うものの、それは私の事を繋ぎ止めておくための嘘かもしれない、と。そんな自分が存在してしまうのも、また事実なのだ。

 私は当たり前だが結婚をしたことが無い。そもそも高校生の時に自身がレズビアン寄りのバイセクシャルだと気付いてからは男性に恋をしたこともなく、女ばかりを好きになり、とうに結婚は諦めている。

 さて、前の記事で、私の家族は仲が良いと言う話をした。つまり私が結婚に対して持っているのは、ポジティブなイメージだ。母は父を深く愛し、父も、分かりづらいが母のことを愛しているのだろう。浮気だとか不倫だとかは生まれてこの方一切聞かなかった。

 その上、父方、母方の祖父母も大変仲が良い。父方の祖父母は今もなおセミダブルベッドに二人一緒に寝ているそうだし、母方の祖母も祖父が亡くなるその時まで添い遂げた。どちらとも、夫婦関係は良好だ。

 その為、言ってしまえば夫婦間に愛がない事を経験したことが無いのだ。

 結婚したらラブラブで、夫婦仲が良くて、一生を添い遂げる。私の父母に至っては子供の前で喧嘩することもなかった。そう言った環境下で育ってきたのだ。夫婦間に愛が無くなること。それが私には想像できない。

 彼女に至っては、こうしてポッと出の一回り以上年下でなおかつ同性の私に恋情が向くなど、どうしたら想像付くだろうか。

 彼女の旦那は、彼女から聞くに相当ハイスペックな方だ。年収も申し分なく、家事・子育てにも積極的に関与してくれる。勝てるところなど一つもない。だからこそ私は幾度となく確かめたくなってしまう。彼女が私のことを愛しているのかどうか。

 私は躁鬱病発達障害を患っており、お世辞にも性格が良いとは言えない。酒に溺れ、精神薬漬けにされて。気分の高低差もありえないほどに激しい。自分自身でもこの性格に嫌気が差す。

 それなのに、彼女は私の事を好きだという。愛してると、そう言ってくれる。

 私は彼女のことが大好きだ。彼女のことを、この世の誰よりも愛している。真っ正面を向いて言えはしないけど、これが本当の気持ちだ。

 愛してる。愛してる。愛してる。

 何度でも言いたいし、彼女からも愛していると伝えられたい。

 一番最初に言及した通り、旦那に愛していると言えない彼女。それが本当のことなら、私にとってどれほど喜ばしいことだろう。

 我儘なのは分かっている。けれど、彼女には私だけに愛していると言ってほしいのだ。

 お互いが自立できた時、今と同じ感情で居られたとしたら。

 その時は二人一緒になると言う未来も、あるのかもしれない。